湯たんぽ 材質ごと徹底比較 湯たんぽ(銅)vs 湯たんぽ(ポリエチレン) vs ナルゲンボトル(飽和ポリエステル)

私が子どもの頃、冬の時期になると母が湯たんぽを作ってくれました。3人兄弟だったので、1個の湯たんぽを1時間くらいづつ、3人の布団の中を順番に回し、布団を暖めてくれたのです。最後は末っ子の私の布団だったかな。

大人になってみれば「3個買えば?」と思いますが、倹約家の実家では3個買うなんて発想は無かったのでしょう。倹約といえば、兄弟と10年の歳が離れている私にとって、兄のお古は辛かった。みんなが樹脂製の画板を使っている中、ベニヤ板って…。

そんな私も今や湯たんぽ長者で、2個も所持。

この2つ。実家にあったのはオレンジ色の樹脂のやつです。純銅のやつはちょっとイカれてまして、アマゾンで定価10,800円というお殿さま価格。(私のは頂き物です)

この2つに合わせて登山やキャンプのお供であるナルゲンボトルで比較をしマッスル。条件としてキャンプ用途とします。

仕様(本体材質/容量)

ナルゲンボトル:飽和ポリエステル/1.0L

湯たんぽ(ポリエチレン):ポリエチレン/2.6L

湯たんぽ(銅):純銅/0.85L

ナルゲンボトルは湯たんぽではないですが、本体/100℃、キャップ/120℃の耐熱性で熱湯を入れることが出来ます。

価格(アマゾンの参考価格)

ナルゲンボトル:3,007円

湯たんぽ(ポリエチレン):1,705円

湯たんぽ(銅):10,800円

ポリエチレンの湯たんぽが圧倒的に安いです。ナルゲンボトルも容器として考えると高い。銅の湯たんぽはどれだけ性能で優れるのか、期待値が上がります。

湯たんぽ(ポリエチレン)>ナルゲンボトル>湯たんぽ(銅)

重量

大きさについては、どれも肉厚が薄く容量に拠る所が大きいので、比較としては割愛します。

ナルゲンボトル:180g

湯たんぽ(ポリエチレン):450g

湯たんぽ(銅):500g

水1cc当たりの重量はナルゲン0.18g、湯たんぽ(ポリエチレン)0.17g、湯たんぽ(銅)0.59gとなりました。

湯たんぽ(ポリエチレン)≒ナルゲンボトル>湯たんぽ(銅)

リバーシブル度(他の用途に使えます度)

これは比べるまでも無くナルゲンボトルの1人勝ちです。水も固形物もOK。私は良くフルーツグラノーラを詰めて山登りしています。シンプルな構造で口が広いので洗いやすい。

湯たんぽ2人は構造上、洗いに適しておらず、水の抜けも悪い。衛生的じゃありませんので、用途は食用でない水の持ち運びくらいでしょう。銅の湯たんぽは落とすとへっこんだりしますので他の用途では使いたくないし。

ナルゲンボトル>湯たんぽ(ポリエチレン)>湯たんぽ(銅)

保温性能

寝袋の中において、各時間で表面温度を測定してみました。室温は17℃。お湯の量は銅の湯たんぽに合わせて850mlとしました。

10分後 30分後 1時間後 3時間後 6時間後 9時間後
湯たんぽ(銅) 68.1℃ 66.2℃ 60.1℃ 46.4℃ 32.5℃ 29.5℃
ナルゲンボトル 72.8℃ 70.5℃ 62.5℃ 46.0℃ 31.3℃ 19.0℃
湯たんぽ(ポリエチレン) 61.7℃ 60.6℃ 57.1℃ 42.7℃ 29.1℃ 16.7℃

流石に湯たんぽ(銅)は保温時間が長い結果に。湯たんぽ(ポリエチレン)は2.6L入る容量ですので、表面積的に放熱量が大きく、かなり不利だったと思います。

湯たんぽ(銅)>ナルゲンボトル≒湯たんぽ(ポリエチレン)

結果

キャンプ用途という時点で出来レースっぽい気がしますが、ナルゲンボトルが優勝。他の用途に使える時点で、荷物を少なくする必要があるキャンプでは非常に優位性が高いです。

お家で使うのであれば、お湯がたくさん入る湯たんぽ(ポリエチレン)がいいのではないでしょうか。湯たんぽ(銅)は保温性に優れ、美しい見た目もあり、所有欲を満たしてくれると思います。

注意点

優秀なナルゲンボトルですが、熱湯を入れる際は出来るだけ目一杯入れましょう。お湯の量が少ないとボトル内の空気が熱で膨張し、蓋をした後にお湯が噴き出します。火傷注意。