11月初旬。渓流はとっくに禁漁。
釣りは出来なくとも、癒しが欲しくて秋の山懐へ。1泊2日のハンモック源流泊へ行ってきました。
ハンモック泊の道具を紹介しながら、緩い沢歩きを書かせていただきます。
場所は、ホームリバーとなっている栃木某所。
いつもはバイクで行くのですが今回は車です。片道3時間。流石に車だと体も余裕。
出発前、少し寝過ぎてしまって車から降りたのは6時頃。綺麗なモルゲンロートを横目に目的の沢へボチボチと歩きます。
秋の沢には落ち葉が堆積して栄養が多いのでしょう。
水温は低いのですが夏よりコケが多く、ゴムソールは滑ります。
1つゴルジュをトラバースして、1つ小滝を高巻いて、お馴染みとなった風景をパスしていきます。
「そろそろ新しい沢靴が欲しいな。ウルトラライトのリュックも…」なんて物欲全開で歩いていると日当たりのいい斜面が出てきました。
沢の近くで焚火、木立の中にハンモックを張る事にします。
季節的に山肌には既に下草が少なく、ハンモックの設営は容易、快適です。
使っているハンモックは、Lenzai ハンモックというお安いやつ。
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お安いけど強度は十分でもう20泊以上はお世話になっています。蚊帳付きで虫の侵入無く快適です。
うまい、安い、早いじゃないど、ハンモックは軽い、安い、早い(設営が)と三拍子揃っていて、私の源流泊の基本になっています。
寝袋は廃盤のモンベル スーパースパイラルダウンハガー ♯2。快適睡眠温度域-4℃~、使用可能限界温度-10℃なのだが、-10℃はとてもじゃないけど無理。
いつも寒い思いをしています。
今回は、サバイバルシートを敷いて、寝袋の中にはシーツを入れ、シュラフカバーもします。
まぁ、どうせ寒がりの私は、これだけしても寒い思いをするのは分かっているのですが。
シュラフカバーはオクトスの高透湿防水シュラフカバーを使っています。
YUYU晴々
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ハンモックの設営と寝袋の用意が出来たら、雨除けのタープを張ります。
すっぽりとハンモックを隠してしまう事で、風からも守れます。
これもオクトスのCORDURAヘキサタープ。
帆布バッグ・登山用品のオクトス
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大きさは286㎝×263㎝×190㎝。
263cmはハンモック長さを考えると、ひさしとしてはギリギリです。
286cmは少し大きめですが、雨が降った場合、荷物を置いたりタープ下で食事をする事を考えると、必要なサイズと考えています。
焚き付けの分の薪は長さを揃えて太さ毎に纏めて置いておきます。
寝床と焚火の用意が終わったら、時間はお昼過ぎ。
小説を持ってきているので、秋晴れの中、ハンモックでユラユラと贅沢な時間を過ごさせてもらいます。やっぱり山ではSFです。
途中、風が強く吹いてきて心配になりましたが、夕方には吹き止んでくれたので、モソモソ這い出して、焚火に火を点けます。
太い薪を並べて火床にして、着火剤を置き、焚き付けの薪が着火剤に直接乗らないようにかさ上げの薪を置きます。
後は、着火剤に火を点けて、焚き付けの薪を重ねて放置すれば、そのうち火が立ち上がります。
この火起こしは、参考にさせてもらっている丸山剛氏の“ひょいっと源流釣り“から習ったやり方です。
着火剤を使っているので、乾いた薪ならどんな方法でも簡単に火が付くのですが、濡れた薪の場合でもこの方法なら火を起こす事が出来ます。
ご飯を炊いて、おかずはウインナー、ビールで1人乾杯。
準備が足りなくて、おかずを全然持ってこなくて、ちょっと寂しかったです。
食後に焚火を眺めたり、星を眺めたり。長い夜の何もしないを楽しみました。
やはり、明け方は冷え込んで、足先が寒くて寒くて寝られなくて、辛かったです。
春と秋は、ホッカイロか、ダウンのテントシューズが必要ですね。
翌日も良く晴れていたので、寝袋等を干してから撤収します。
秋の高い空が広がっています。気温も上がってきた所で、遡行を開始します。
木々は殆ど落葉していますが、もみじだけが紅葉していました。
暫く行くと、大きな滝が出てきます。
一応、今回の目標はこの滝の先を見に行く事です。以前にこの滝は登れると聞いていましたので。
赤線のルートで登りましたが、生きた心地がしなかったです。
トータルで10-15mくらい。途中でギブアップだったのですが、既に降りる事も出来ず。
登り切るしかありませんでした。
最後の最後でホールドが見つかず、飛び上がった先の木を掴むことが出来、なんとか登れました。
私の運動能力だと2度は死にそうなので、ちょっと、もう一生辞めておこうと思います。
以上で、山を下りました。
もう、来年の春まで山には入らないかな。
春までにハンモックで温かく就寝できる様に、装備を見直そうと思います。